社会人から看護師になった話・勉強対策

社会人から看護師になった話

勉強の範囲が広すぎる!

看護師になるための勉強は覚えることがとにかく膨大です

そりゃそうですよね

人の命を預かる職業ですから、対応を間違えれば取り返しのつかないことになりかねない場面も多くあります

そうならないためにも、人体の解剖生理から発達段階、様々な疾患、フィジカル、公衆衛生、ヘルスプロモーション、生命倫理、薬学、公衆衛生、、、などなど書ききれないほどの範囲の学習を網羅しなくてはなりません

しかも、普通の学校では習わない聞いたこともないような専門的なことが大半

聞くことのほとんどがはじめましての知識と単語ばかりです

聞き覚えのないことを覚えるのは想像以上に大変なこと

これをいかに効率よく覚えるかが重要です

現役生とは頭の構造が違う!

学校に行きはじめて、改めて痛感したことは「若者との覚えの速さが全然違う」ことです

正直、学校に行くまで「そうは言ってもそこまでじゃないでしょ〜」くらいに思っていました

いやいや

甘かった…

まじで甘かったです

33歳の頭に新しい知識を詰め込むことの大変なこと大変なこと

若い頭って、本当にすごいんですよ

ついこの間まで高校に通っていただけあって勉強をすることに慣れています

彼らはちょっと聞いただけですぐに頭に入るようです

ただし、それがテストに活かされるかというとそれは話が別のようで、テストで赤点取って追試を受けているのは圧倒的に現役生が多かったです

というか、社会人はほぼ追試受けている人はいなかったように思います

というのも、社会人は仕事を辞めてきているような人や、家族に無理言ってきているような人ばかりですからね

みんな必死です

そして、追試を受けるのにも追試代がかかるんですよ

わたしはその追試代をどうしても払いたくなくて、必死に勉強した覚えがあります

追試を受けるのにお金がかかるなんてせこいなぁと最初は思いましたけど、おかげで一度も追試を受けることなく卒業することができたので、むしろありがたい制度だったのかもしれません

なぜ現役生がすぐに覚えられるのに赤点ばかり取っているのか考えてみたんですよ

  • すぐに覚えても記憶の定着に至っていない
  • 授業を聞いていないから大切なところがわからない
  • 社会人との金銭感覚の違い
  • テスト前でもやっぱり遊びたくなっちゃう

わたしも高校の時とか赤点ばかり取っていた人なので痛いほど気持ちはわかります

けど、テストをクリアしないことには卒業できないですからね

確か、学科試験は追追追試くらいまであって、いくつかクリアできないと留年だった気がします

留年なんてなったら学費まるまる一年分無駄にするようなもんですからね

お金だけならまだしも、卒業が一年伸びるとなると社会人にしてみたら死活問題ですよね

  • 生活費の心配
  • 一年分の学費をどう捻出するか
  • 卒業が伸びれば本格的に働けるのがさらに先延ばしになる
  • 家族に気まずすぎる

もうね、追試なんてとってる場合じゃないんですよ

どんだけ現役生に比べて覚えが悪かろうとも、頑張って覚えるしかありません

今思い出してみても、社会人はみんな必死だったなぁと思います

どうやって勉強したか

長くなってしまいましたが本題です

社会人は多くの人が働きながら学校に通っていました

わたしも午前中から働き、午後は学校で授業を受け、学校が終わってからも夕方から働きに行くというかなりハードな日々を送っていたのでとにかく時間がなかったです

その中でうやって効率よく勉強していたか紹介しようかと思います

  • 授業はちゃんと聞く
  • その日にできることはその日のうちに
  • 根拠も一緒に覚える
  • 隙間時間を活用する
  • 睡眠を味方につける
  • 時には友達と勉強してみる

え、普通じゃんと思われたかもしれませんが、これにつきます

一つ一つ説明していきますね

授業はちゃんと聞く

基本的なことですが、みんなこれができません

とはいえわたしも、最初こそ「しっかり聞かなきゃ」と意気込んでいたものの、入学から一ヶ月も経ってなんとなく慣れてきた頃には授業中に居眠りしてしまっていました

だってそりゃそうですよね

朝働いて、昼学校行って慣れない授業を受けて、夕方からも働きに行って、めっちゃ疲れていましたもん

けど、やっぱ授業は基本

ここから学校のテストも、准看護師の試験も、正看護師の試験も出題されます

さらにいうと、看護学校の先生たちってみんな看護師さんなんですね

だから、臨床ではこうだよ〜とかこれは今後役に立つから覚えといた方がいいよ〜ってことを授業の途中、余談を交えて教えてくれます

例えそれが国家試験に出ないことだとしても、やはり臨床で働いてきた先輩のアドバイスはありがたいものです

実際、授業中の先生の話っていまだに役に立っていることがあるんですよね

そういう意味でも、やっぱ授業っていつか役にたつ知識が身に付くありがたい場所なんですよね

割と真面目に聞いていた方だと思うんですけど、もっとちゃんと聞いておけばよかったと今になって後悔しています

その日にできることはその日のうちに

これも、みんな本当にできません笑

看護学校はびっくりするくらいテストが次から次へとやってきます

今日は3教科、明日は2教科、来週また3教科テストがあるなんてことはザラです

これを乗り切るには、日々できることをやっていくしかないんですよ

一夜漬けではとてもじゃないけど間に合いません

他の看護学校ではどうかわかりませんが、わたしの通っていた学校ではテスト範囲以外にテストでここが出るよ〜っていうところをかなり絞って全部教えてくれました

というのも、一回のテストでのテスト範囲もまた膨大なんですよ

「テスト範囲は教科書の32ページから235ページまでだからね〜」とか笑顔で言ってきます

それでいて、何教科も同じ日にテストがあったりするんですよ

これでは、テスト範囲だけを生徒に伝えてもみんな勉強しきれなくて赤点になっちゃいますよね

もちろん、すべての知識を網羅することも大切だとは思います

ですが、准看護師試験・看護師国家試験の過去問を見ていると問題の傾向が見えきて、どうしても力を入れて覚えるべきところとそうでないところが出てきます

こう言ってはなんですが、看護学校はまず生徒を准看護師試験・看護師国家試験に合格させなくてはなりません

そのための勉強と言っても過言ではないと思います

そうなってくると必然的に准看護師試験・看護師国家試験に出題するであろう場所に力を入れてテストを作る必要があり、学校側としては生徒にはそこを重点的に覚えてもらいたいわけです

となると、テスト範囲だけを生徒に伝えるのではなく、テストに出るところをまるっと教えた方が学校側としても都合がいいわけですね

とはいえたま〜にテスト範囲以外なぁ〜んも教えてくれない先生もいましたけどね

話はそれましたが、やはりこのテストラッシュに対応していくには日々の積み重ねが大事です

先生によっては授業中に「ここテストに出すからね〜」と言ってくれる先生もいます

その度にまとめてしまえば、テスト前にまとめ直す必要はありません

早めにテストに出題するところをまとめて教えてくれる先生もいます

教えてくれたその日から少しずつ覚えていけば、一気に覚えるより少しは余裕を持って覚えられます

覚えることが膨大なだけに、本当に毎日のコツコツが大切です

根拠も一緒に覚える

看護師には必ず根拠が求められます

看護学校に通うと、ことあるごとに「根拠は?」と聞かれます

なんなら、臨床に出てからも先輩に何度も聞かれることでもあります

耳が痛くなるほど言われることですが、本当に本当に大事なことです

根拠がないことや根拠のわからないことはしてはいけないし、するべきではないです

例えば、傷の処置ひとつにしても「なんでこの軟膏塗るんですか?」の答えに「ん〜なんとなくです〜」とか「先生から指示が出されたからです〜」って言われたらどうでしょう

「この看護師大丈夫かな」「この人に任せていいのかな」って思いますよね

これが「ステロイドの軟膏では免疫を抑制してしまって感染症を引き起こす可能性があるので、抗菌薬を使用しますね」と言われたら安心できますよね

根拠を覚えておくと臨床に出ても役に立つことばかりですし、患者さんの質問にもちゃんと答えることができます

自分が覚える上でも、根拠とともに紐付けて覚えてしまった方が覚えやすくなります

ひとつ一つのことをバラバラに覚えるのは大変ですが、なぜそうなのか理由までつけて覚えると色々なことを繋げて覚えることができます

ついでに先生に聞かれた時にも答えられて、臨床に出てからも役に立って一石100鳥です

隙間時間を活用する

社会人に限らず、働きながら学校に通っている人はたくさんいました

忙しく時間がない中で一日はみんな平等に24時間しかありません

その中で膨大な知識を身につけるには集中して勉強する以外にも隙間時間をうまく利用することをお勧めします

例えば、WHOの健康の定義

「健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。」

引用:厚生労働省・世界保健機関憲章

これは看護師国家試験の頻出問題でもありますが、これだけを覚えるなら

  • 料理中
  • お風呂の時間
  • テレビを見ているCM中

などの片手間でも覚えられそうじゃないですか?

勉強する量は膨大でも、ひとつ一つをぶつ切りにして細かい項目に分けていくと、案外片手間でも覚えられる項目も多くあります

もちろん、複雑で難しいような内容のものは集中して勉強できる時に覚える必要がありますが、小さな知識の積み重ねが必要になってくると、必然的にまずは大枠を捉え、そこからひとつ一つの知識に落とし込んでいくことになりますよね

その大枠を隙間時間に覚えて、難しいところは集中してやろうというわけです

ちなみにこれをやるには、前項目でも出てきた「授業をきく」ことと「日々できることをやる」が前提です

だって、どこが片手間で覚えられる大枠で、どこが集中してやるべきところかわからなかったら効率よく勉強できないですよね?

全部を準備万端にして挑むのではなく、日々覚えられることを見つけてその日に覚えてしまうことが大切です

睡眠を味方につける

以前の記事にも書きましたが、わたしは本当〜によく寝る人間です

一日の睡眠時間ができれば9〜11時間は欲しいロングスリーパー

とはいえ、看護学校に通っている間は仕事と勉強に忙しくそんなに睡眠時間を取ることができていなかったです

だからいつも眠くて眠くて本当に大変でした

それが勉強ともなると、やばいです笑

たった一文がいつまでたっても読み進まないくらいの睡魔に襲われるんですよね

テスト勉強をしなくてはいけない!

けど気づいたら寝落ちしている…zzz

なんてことは日常茶飯事でした

で、わたしが取った行動が「眠いならいっそ寝てしまえ」と勉強中に居眠りをすることでした

ある日気づいたんですけど、居眠り前にやっていた勉強って起きてから改めてやってみると割と覚えていたんですよね

思ったんですよ

これってもしかして睡眠学習じゃね?」と笑

睡眠は情報の整理をするとよく言いますよね

まさしくこの恩恵を受けられた感じです

もちろん、寝過ぎてしまっては元も子もないのでアラームをかけるんですけど、眠気が強い時は覚えて寝て、覚えて寝てを繰り返していました

少しの睡眠が効率を上げるとのことで昼寝を推奨する企業や学校もあるくらいですからね

その時はまだ昼寝制度が一般的ではなかったので知らずにやっていたんですけど、我ながらなかなか理にかなっていたのではないかと思います笑

時には友達と勉強してみる

これは自分には合わないと思っていたんですけど、結構良かったです

  • 自分がわからなくても、誰かが答えを知っている
  • みんなで勉強することで、「あの時〇〇ちゃんがこんなこと言っていたなぁ」と印象的に覚えることができる
  • 答えを知っているのが自分の場合、他者に教えることで記憶の定着につながる(アウトプットはまじで重要です!)

基本的には一人で黙々と勉強する方が好きなのですが、たまに友達と勉強することもありました

特に国家試験前は誰かが「あれなんだっけ〜?」と聞けば誰かが「こうだよ〜」と答えたりして、その情景が印象的で覚えることができたりしました

それを答えるのが自分だったらもっとラッキーです

某芸人さんが学生時代、自分の部屋で架空の人物に向かって授業をし、アウトプットすることで知識を身につけて一流大学に合格したなんて話もあるくらい、アウトプットは重要です

わたしも、一人で勉強するときは誰かに教えるように口に出して言ってみたりしていました

さすがに架空の授業まではしませんでしたが、お風呂の時とか運転の時とかにブツブツ独り言を言うだけでも、かなり違います

重要なのはただの知識の羅列ではなく、あくまで「誰かに教えるように」と言うところです

要は、全然わからない人が理解できる程度の説明ができるくらいの知識をつけることで、さらに知識を底上げできるんですよ

「誰かに教えるように」独り言を言っていると必ず

  • 「あれ?これなんだっけ?」
  • 「根拠がよくわかんないな」
  • 「こんなことを質問されたら答えられないな」  ってことが出てきます

そこをさらに調べることで自分の知識は広がりますし、調べた上でもう一回最初からアウトプットしてみることでさらに知識が定着していきます

まとめ

世の中には色々な勉強方法があります

看護学校に入学し、実際に自分がどうやったら効率よく勉強に取り組めるのか分かるまでに半年以上は色々試行錯誤しました

本当の天才ってほんの一握りで、悲しいけどほとんどの人は努力を積み重ねるしかないんですよね

勉強方法も人によっては合う合わないがあると思いますが、自分に合う勉強法を見つけて目標を達成できるよう頑張ってください

努力は人を裏切りません

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